第5話
勿論、俺には目もくれず。
「ん?楓、迎えに来てくれたわよ?」
おばさんが固まる俺を不思議そうに見て、亜子に声をかける。
亜子はくる、と振り返った。
「楓バーカ!」
おばさんはへぇ、と悪戯っぽく俺を見た。
「あら、喧嘩しちゃったんだ。ふふふ」
もう日常茶飯事ね。
そう言うように。
「おばさんね、楓になら、安心して亜子を渡せるんだけどなー」
「っ、へ!?」
俺の頬は無意識に一気に染まる。
コソッと俺に耳打ちをして、優しく微笑むおばさん。
この笑顔は、きっと亜子が引き継いでる。
「え、えと…、遠慮なく亜子貰います!!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます