第97話
「ここで先に聞いておく。これの他に何か、消え去った相良貴章が口にした件で何か引っかかりのある事柄はあったか?挙手で答えろ」
「ハイッ!!」
「村人ドM」
「…ドM…?……相良王子は言っていました、泥棒姫様が他の男と唇を重ねていた現場を目撃され、逃げた時自分を咎めるあまり『ぶって』を口にしたと。それが――気にかかる。ふつう捨ててと言ったとしても相良王子のような者相手に『ぶって』とまで言うか…ぶってもらってどうするのか…ハァハァ…悦び…って違う」
「……」
「……河合、その目で見ないで。今のは聖に乗っただけだから違うから本当の俺じゃないからやめて」
「……」
「こっち見んな」
「確かにそうですね…」
変わらないただひとりの花吹さんが顎に指先を置いて賛同した。
「ふむ」
櫻井さんは櫻井さんで生えていること等見たこともない顎鬚を触るポーズをした。
何設定なんだろう。
「じゃ議題は【鍵】【口にされた『ぶって』の真相】というわけだな」
というか誰なんだろう。シャーロック・サクライ?
「とりあえず、相良氏のことから纏めましょ」
「だそうだ村人ドMよ」
「ねぇ聖くん村人ドMって何?MってMIZUKIのM?違うよね?王子だよね?」
「え、モブのMだけど…」
「ド・モブ!?…………纏めます」
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