第56話

ぶっ【ピ―】してやろうか。




「仕置きは」



「はン?」


「取り敢えず仕置きは何がい?」



彼女の左手首と繋がれた右手首を下ろせば、煽りに煽って煽り続けてくる彼女への対峙がスタート。



僅かに見下ろされた彼女は一度黙った後何かを察したように「あー!」と声を上げて。



“通常時”を彷彿とさせる笑顔を浮かべる。




「じんもん、だな!?」



「尋問に仕置きなんてねぇよ」



「?じゃあ、あれか!脅しか!!」




違うけど。




本心だけど。お仕置き。



必要だと思ったからするんだけど。




「むー。そんなこと言ってもけーさつさんのハートの中におじさん隠して来ちゃったんだもん!」






クソほどかわいいな?



まじで。



どうした?

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