第17話
幾らうみちゃんの顔立ちが中性的だといっても、もう背も高いし、こうして“素”でいる時はまさか女子の格好が適うとは思わないくらいなのだけれど。
プロは、すごい。
と、思っていたらうみちゃんの顔が近付いてきていた。
「ごめんって何?かんなちゃんが謝る必要ないから。俺かんなちゃんに会いに来たんだよ?」
同じ両親から生まれたとは思えない綺麗な顔立ち。に、思わずぼうっとしてしまう。
「かんなちゃん!!」
「ハッごめんごめん、ありがとう」
「もー」
拗ねたように頬杖をつく表情も可愛い。
あ、今は格好良い。
「で?」
チラ、と視線が刺さって頬杖は解かれる。
「“友達”が来れなくなったっていうの嘘だってことはもう弁解要らないからね。正直に恋人だって言ったら俺がやっちゃうもんね…言わないで正解だと思うけどバレてるよ。かんなちゃん嘘下手だから」
すらすらと可愛さの滲む声が流れてきて何も言えなくなる。
「…ごめんね、かんなちゃん責めてるわけじゃないんだけど。まあ飲んで」
「…あっ、私飲むとおじさんになるからお酒は」
「強めのグイッて飲むからでしょ?大丈夫これ弱めのスパークリングだから。飲み易いよ」
有無を言わせない上に笑顔は甘え上手だ。
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