冷たい言葉が耳に届く時、私を待たない一佳の指が挿入る。その温度に思わず嬌声を上げれば本数は増やされ私と彼の吐息が混じり合う。

「……っい、」

「ん」

どうやっても、跳ねてしまう身体を抑えられない。

余裕の表情を浮かべて私を見つめる一佳はこういう時の私の身体を私以上に知っている。

だから、

「何？――きい」

わざと、甘やかすように促して。私の中の弱い部分を執拗に責めたてながら。

「……っ、…で、電気消してって、いっただけ」

すぐ、顔を背けて哀願することしか叶わなくなる。

もう、

お願いと。

けれど一佳は見下ろす先、必死でパーカの裾を伸ばす震える指先に気付いた上で、追い討ちをかけるように被さり耳を強く噛んでから。

甘く、にがく食んで、私を落としていく。

「……ッ！！…ゃ…ぁあ」

「…強がり、もう一度聞くね。『何？』」

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい