第7話
痛い……。
筈なのに。言葉が漏れるたび、恐怖で震える唇をよそに身体は熱くなっていく。
相手が、一佳だから。
「痛いって、もう?はやいね」
「…!」
軽々と押さえられた手首はそれ以上に痛く、余裕のない私に比べて余裕があることを知らせた。
「やめ、て、」
「は?」
一佳の息が、近い肌にかかる。
煌々と明かりが付いたままのベッドの上で上半身を起こした一佳のYシャツは肩まで肌蹴ていて、それを目にした私の肩が揺れた。
するといいけど、と予想外の言葉が降ってきて、一佳の真意が見えないまま戸惑いつつも安心しかけたその時、
「じゃあ出て行こっか」と、
にこりと口にされ――。
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