第15話 撤収

「ボス、どこに行ってたのですか?」


「少し散歩をしてました。」


「本当は?」



やばい絶対 怒ってる。

怖い、部下が怖い。正直に言ったら、1時間のお説教地獄が待っている。


調子に乗って、中に入って放火してたら、敵幹部に見つかって交戦した、とは言えないので頑張って考え抜いた結果。




「敵幹部と交戦してました。」


「敵幹部は、どこで倒れてますか?」


「・・・・・中です。」


「なぜ中で倒れてるのですか? まさか調子に乗って中に入って、敵幹部に見つかって仕方なく交戦した、わけないですよね?ボス~」


「・・・・・・」


「沈黙は肯定とみなしますよ?」


「はいはい 説教終わり。 もうすぐ警察らしき人が来ると、見張りの部隊から情報が入ったので、撤収ですよ。」




僕は、心の中でガッポーズをした。香炉様ありがとうございます。




「予定通りボス以外全員拉致するでいいのですか?」


「それでいいよ」


「これ全員死んでない?」


「死んでる訳がない。」


「なんで?全員血まみれだよ。」


「それ全部血糊だよ。 銃弾が特殊で気絶薬と血糊が入ってるの、出血して死んでる用に見せるための弾丸。」


「へーまあいいや増援も来たし、早く撤収しよ」


「わかった。」


「そういえば、相手のボスが見当たらないですよ。」



「嘘だ。香炉隅々まで、確認した?まだ見つかってないの?」


「はい 心当たりないですか?」


「うん~あれ?ジャレンス、確かボスは、女頭領だと言ってたよね?」


「はい 言いましたが。」


「ジャレンス 着いて来て」


「了解。」




そして僕はさっき戦闘してた場所に戻って来た。




「あ!こいつです。こいつが女頭領です。」


「マジかよ どうりで強い訳だ。まあいいや、短い置き手紙だけ置いてこ。」




女頭領さんへ



交渉しよ


征服者より

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