第2話 案外身近にいるかもよ

先を知ってるからって漫画みたいにヒーローになったり出来ないよ?だって入社して半年のペーペーにビッグプロジェクト回ってこないし

3ヶ月研修があって1月ごとに部署を点々と回されて、ようやく今の部署に慣れてきた頃だ


競馬の結果を知ってる訳でもない、ロトの番号も、野球も特に見てなかったなぁ

それに


1年前の仕事を淡々とこなす、先輩の後を付いて営業先の挨拶回りとかよく行ってたなぁ


「あれ?お前ここの会社知ってたっけ?」

「え?…あ、はい予習してきました」

「おぉ賢いね新人くん」

「うっすあざっす」


危ねぇー!

いつも通り営業車を運転させられて、ナビもつけずに得意先までスイスイと来てしまった


「じゃあここの社長のNG知ってるか?」

「えっと…アンコは好きだけど黒砂糖使用じゃないとうるさいんでしたっけ?黒砂糖使ってないとコクが無いとか長話し始まるんですよね」

「正解!ちゃんと下調べ出来てるじゃん」


コインパーキングに車を停めて、その横にある和菓子店であんこ以外の和菓子を買う


「ここの社長ってお菓子持ってくと機嫌良くなるんだよ」

「へぇー、食いしん坊なんですかね」


お菓子ないと打ち合わせの時ムスッとするんだよな。過去に先輩がやらかしたって語ってたな


「俺な、新人の頃に先輩の忠告忘れてお菓子買い忘れた時があって―――」



その日の仕事を定時に終わらせ彼女にメールすると今日は残業だから先に帰ってと返事が来た。

駅までの短い逢瀬だったのに


会社を出ようとした所でエントランスに人集りがあった。受付の女の子に聞いてみる

「何があったの?」

「次期社長の小林ユウスケさんですよ!昨日留学先から帰って来たんですって!」

「へぇー、学生さんなの?」

「違いますよ大学卒業してからイギリスへ留学されてました」


知らなかった…去年あったと思うけど、あんまり記憶にないな


あ、ちょうど人の間に隙間が出来て、目があった


クッソイケメンじゃねーか!芸能人顔負け

次期社長で面(ツラ)が良くてしかもイギリス留学?勝ち組いいね羨ましい


次期社長が人の波をかき分けて受付に向かって来る

平社員の俺が挨拶してもね?粗相があってはいけないからとっとと帰ろう。ぐるっと回って出口へ向かった


「あっ待って!待って下さい!待って!すみません通して下さい、待ってマコトさん!」


「え?俺?」


振り返ると人の波を掻き分けて次期社長が真っ直ぐこっちへ来ていた


「あの俺ですか?」

「はい、えっと…ここじゃ何ですからどこか店行きません?」

「え?はい?」

「彼と食事してくる、社長に言っといてくれ」


重役っぽいおっさんがあたふたしながら俺と次期社長を見てた


次期社長のお誘いを断れなかった。と言うか返事するより先に腕を掴まれグイグイと外に出た


「会いに来るのが遅くなってすみません」

「はい?俺たち約束なんてしてませんよね??と言うか初めましてですよね?」

「は?オレの事覚えて無いんですか?」


めちゃくちゃ睨まれた


「え?はいスイマセンどこでお会いしました?」

「……本当にオレの事知らないんですか?夢で見たりしてませんか?」


ドキッとした…


なんであんたが俺の夢を知ってるんだよ?

まさか?ストーカーってコイツ?

一歩下がったのは仕方ない


「やっぱり覚えてるんですね!オレですオレ!前世であなたの一番の下僕(しもべ)でした」


ギョッ?!下僕??はあ?


あっ電波だコイツ!やべぇ

頭イカれてやがる、前世とか厨二病拗らせすぎじゃね?それとも留学したてのアメリカンジョークかな?留学先はイギリスだけど


「その…前世とか漫画ネタは日本では社会人のジョークじゃないですよ?中学生のノリならまあ…ギリ?です、はい」


「ネタじゃないですよ!オレですオレ!あー…名前が思い出せないぃ」


「小林ユウスケさんですよね?」


「それ今のヤツです!前世のオレの名前覚えてませんか?オレの名前呼んで下さい、思い出しますから」


「ちょっと何言ってるか分からないですゴメンナサイ……あの俺、彼女待たせてるんで帰ります。お疲れ様でした」


うわぁ…ドン引き。

あんなのが次期社長なの?この会社ヤバくね?例のあのストーカーとはまた違った電波野郎かな?怖っヤバ過ぎるだろ、もしや危ないクスリでも飲んで帰国したのかな?


足を翻した所でガシッと腕を掴まれた


「待ちたまえ!」

「ヒッ!力強っ…逃げないから離して下さい、何です?」

「ここじゃ何ですから、とりあえず店に行きません?」


すごく行きたくないです!断ってもいいかな?

俺、この会社気に入ってたのに次期社長があり得んバカとか本当に無いわー…


って思ってる間にタクシー捕まえてグイグイ押し込まれた


「え?あの、そこら辺の店入るんじゃ?」

「個室の店予約しました。運転手さんここ向かって下さい」


スマホでサクッと予約完了し、タクシーの運転手に画面を見せた。

タクシーの運転手はナビに入力して「混んでるのでちょっと時間かかります」と言うと車を出した


…車のシートってこんな狭かった?

隣に座るだけでこんなぴったりくっつかないよな?満員電車のようだ


俺の肩に頭乗せないでくれる?疲れてんのかな?家に帰ればいいのに…申し訳ないけどちょっと距離感が近くてキモい


「あの…手繋いでいいですか?」

「無理です!…あ、いやその俺汗っかきなんでスイマセン」

「オレは気にしないので手繋ぎます」


ひぃ


スッと手を握られた、どうして恋人繋ぎ?気持ち悪い……既視感(デジャヴ)だ

あ、俺死んでたから感触無かったけど、恋人繋ぎしてから親指で俺の手を撫でる仕草があのストーカーっぽい


「アハッやっぱりオレの知ってるマコトさんだ。あなたって昔からそう言う人ですよね、本当にしょうがないですね――」


一気に血の気が引く


なんか、訳わからん事を興奮気味にごちゃごちゃ言ってるけど微塵も頭に入って来ない。

やっぱりコイツがストーカーなの?たまたま偶然か?親指で撫でる奴なんていっぱいいるよね?

…あれ?なんで俺と手繋ぎしてんの?コイツはホモなの?

次期社長が殺人変態ホモストーカーなの?いやいや!まさかね?考え過ぎだろ、ないない…多分。でも、もしかしてコイツがそうなら、なんて言うか俺に勝ち目なくね?

だって俺、もし見つけたら鈍器でボッコボコにして川に沈めてやろうと思ってたのに…あれこれ無理じゃね?

社会的抹殺!とかも、どっちかって言うと俺がされる方だよね?


詰んだ……


「…――あの、マコトさん?」


「ひっ!…はい何ですか?」


「やっぱり無理ですか?」


ヤベッ話し聞いてなかった。タクシーの中で流石に首絞めないだろ聞き返そう

「何て言ったのか聞こえませんでした」


次期社長は困ったように苦笑いする


「…オレも早急過ぎましたね、こう言うのは時間がかかったりしますから待ちます。でも…あのマコトさんもオレを名前で呼んで下さい」


「小林さん?」

「違いますユウスケです」

「…ユウスケさん」

「呼び捨てでいいです」

「次期社長を呼び捨てにしたら俺が会社に捨てられませんか?と言うかあなたは何歳ですか?俺より年上ですよね?」

「俺24です…マコトさんはオレの一コ下ですよね?迎えに来るのが遅くなってすみません…思い出したのがつい最近なんです、留学を早目に終わらせて戻ってきました」


そうだったまだ23歳だ…同い年じゃんとか言いそうになった、ふぅー…落ち着け。

ってか迎えに来るって何だよ留学終わらせた?意味不明すぎて怖い


「年上で次期社長を呼び捨てには出来ませんから…イギリスで日本の漫画流行ってるんですね?でもその学生のノリはもう卒業したほうがいいですよ?」厨二病とかイタイっすよ?


「学生のノリ?オレの事そんな風に思ってたんですか?」


あれ?怒らせちゃった?俺の出世の道が今ので無くなった?……よし転職しよう!もう会社辞めるしお前の事は知らんクソ野郎!


たっぷり40分ほどかけて高速乗って、多分一見さんお断りの会員制のお高い料亭みたいな御屋敷の前でタクシーが停車した


ここ店なの?俺の人生で入ったことない店

1年後生き延びたとしても入ることのない店だと思う…何故だ?未来が変わった?


あ!去年の今頃なら彼女が残業でも俺は終わるまで持ってたわ。当時は阿呆だったから疲れた彼女を労ってあげなければ!とか思ってた。今なら解る疲れたらさっさと家帰りたいもん。

それにサプライズの待ち伏せはカレカノでも嫌がられる、何故なら女の子は化粧崩れを彼氏に見られたくないから、付き合いたてのカップルなら尚更。既にすっぴん見てるのにな?


残業が無いのって初めの頃だけだから忘れてた。1年後は、お互い残業して待ち合わせして帰れたんだった


料亭の人がタクシーの音で気付いて出迎えてくれた

「いらっしゃいませお待ちしておりました小林様どうぞこちらへ」


座敷に案内される…靴脱ぐ店とか久しぶり、白い靴下履いてこれば良かった猫柄とか恥ずかしい


お茶とおしぼりは来たけど、メニューないの?料金表ってどこにあるんだろう…高そう、奢ってくれるのかな?


「マコトさん何か探してます?」

「はい、メニュー表って後で持って来てくれるんですか?」


次期社長は笑って、こう言う店にメニュー表はないんですよと教えてくれた。お任せで季節の新鮮な食材使って、お酒もそれに合ったものが出てくるとか


「じゃあビール飲みたい時はどうするんです?」

「言えば出てきますよ?頼みましょうか」

「いえいえ、聞いてみただけです」

「欲しくなったら何でも言ってください」

「あ、はい」


シーンと会話が終わってしまった


聞きたいこといっぱいあるけど「あんた俺のストーカーですか」とか聞けない。

あれ?もしかして今、俺ヤバくない?1年後を待たずしてすぐ死なない?

いやいや、まだこの人がストーカーと決まった訳じゃない。落ち着け!ふぅ


ってかあっさり未来が変わってる。あれは本当に夢だったかもしれん…長くてリアルで不気味な悪夢


俺疲れてんのかな?それとも脳の病気?就職してから運動不足だよな


「あの、マコトさん」

「はい」

「上着脱ぎません?そこ掛けれますから」

「え?はい」


いそいそと上着を脱いでかける


靴を脱いだからなんか分ったわ、コイツ俺より身長低かったんだな。シークレットブーツ履いてたの?俺は179cmだから高めなんだけどね。コイツは175って所かな?俺の勝ち!


ドヤ顔で見下す訳じゃないけどチラッとヤツの顔をみたら頬を赤くして照れていた


今のどこに萌ポイントがあったの?

見下されるの好きなの?SMクラブに通うドMに偉い人が多いって言うもんね(※個人のイメージです)


「あの、急がないって言いましたけど…オレ達の関係をはっきりさせておきたくて」


「次期社長と平社員」永遠に覆らない関係です


「違います!いずれアメリカに渡って、その結婚して…望むなら養子をとってもいいと思ってるんです」

「えっと??アメリカに支社を建てて移り住む話ですか?俺と何の関係が?」

「マコトさんも行くからですよ」

「え?俺が?アメリカ転勤?もうそこまで話しが出てるんですね5〜10年後とかのプロジェクトですか?新人にはまだ伝わってないです」


だって未来の俺も知らない話だよ


「マコトさんは何の話をしてるんですか?仕事の話しと一旦離して考えてください」

「え?アメリカ行くってプライベートなんですか?俺に関係なくないですか?…もしかしてプライベートの旅行に誘われてます?何で?俺たち友達でもないですよね?」


何故かショックを受けた顔をした。誘えば平社員は喜んで付いてくるとでも思ってたの?ちょっと傲慢がすぎない?


「マコトさんはオレの事どう思ってるんですか!」


何でキレてるの?怖っ!


「将来は立派に会社を継ぐ方です」←建前


本音は、勝ち組のイケメン次期社長?親の金で大学卒業してイギリス留学して、こんな会員制の料亭にホイホイ来れちゃう生まれがズルくて、そのうち偉くなる人


「オレの事何も知らないくせに」

「はい先程会ったばかりですから。俺たちお互いの事を知りませんよね?」

色々知ってた方が怖いですよって言おうとしたら


「オレはマコトさんの(前世の)事なら何でも知ってます!だって一番近くであなたを見て支えてきたのオレだから…あなたが言ったんですよ、生まれ変わってもずっと愛してるって!あんなにオレを大事にして愛し合ってたのに」


「……記憶にゴザイマセン」


え?キンモ!そんな懇願するような目で縋られてもな?お前男じゃん?何だよ?前世は女だったの?


完全に頭いってやがる、タクシーの距離だけど…最寄り駅まで走れるかな?逃げよう


掛けた上着を引っ掴んで逃げようとしたらタックルされた。足がもつれてドタバタと畳に倒れ込んだ


「痛っっ離せっ…ひっ!?」


押し倒されてホールドされる…既視感(デジャヴ)だ


「嫌です離しません!帰るつもりですか!まだ話が終わってませんよ」


あ、なんか見たことある…コイツあの時のストーカーだ!血走った目があの時のストーカーだ!イケメンが崩れると怖いな


「お…お、思い出した!思い出したから一度離れてくんね?ほら逃げないから、ちょっと締めるのやめろよ、痛いって言ってるだろ!」

「そう言って逃げるつもりでしょ?あなたって昔から変わってませんね」

「昔って何だよお前なんか知らねーし!もう前世とかいいよ!ってか落ち着けって、な?ちょっと離れて下さいよ、お前怖いから!」

「思い出したって言ったくせに!あなたって嘘つきですよね」

「うるせぇ!殺人鬼よりマシだコラ!ハッ…何でもねぇです」


夢であなたに殺されたって厨二病と同じじゃん!俺も気持ち悪いヤツになるところだった。


俺の胸に顔を埋めて急に大人しくなったと思ったら、真顔でスッと立ち上がって離れた


「やっぱり覚えてるんですね」

「何が?」

「オレが、あなたを…」


「あの…お料理お持ちしても?」


仲居さんがふすまを少しだけ開けて困った顔で覗いてた


いつから見てたの?ひぃ恥ずかしい


「こんなお店初めてで、なんかはしゃいじゃってスイマセン。どうぞお願いします…」


「順番にお持ちいたします」


チラッと見たらなんか元気なくて萎んでいた

殺人ってエネルギーいるよね多分?こんだけ萎んでたら勝てるかな?帰ったら体鍛えよう


順番に出てくるのに一口もつけないホモ野郎に仲居さんが困った顔で気を使う

「お口に合いませんでしたか?他のをお持ち致しますか?」


「……いい、下げてくれ」

「あ、俺は食べます。美味しそういただきます」


つくねみたいなこれ…海老しんじょう?スッゴいお上品な味だね


「お前も食えば?急にしおらしくなって気色悪いな」

「気色悪い?……オレ、一応あなたの会社の次期社長ですよ」

「だって俺もう会社辞めるし。お前みたいなのいたら働く気になれんわ」

「え……辞める?そんな辞めないで下さい」

「心配しなくてもお前がホモ野郎とか言いふらさないから。俺はお前に興味ないし、退職したら他県行って別畑で働くから二度と会うこともないね。だからもう付きまとうなよ」

「そんなぁ…あなたはオレの知ってる人じゃない!違うそんな事言わない!」

「誰それ?知らないし…まだ前世がどーの言ってんの?付き合いきれん」


真向かいに、どんよりしたホモストーカーがいるから飯が不味いよ。…本当に味しない??


あれ?なんか目眩がする

ガシャーンとテーブルを引っ掛けて倒れ込んだ、体が痺れる、全身から感覚がなくなっていく

巨大なマシュマロに押し潰されるようにゆっくり手先から動かなくなっていく


「マコトさん?」

「おま…何…盛(も)った?…ハ…ハ…ッ」

「マコトさん!どうしたんです!?マコトさん!マコトさん!」


ヤツが近寄って体をゆっさゆさと揺さぶる

息が出来ない!喉に何か詰まったように苦しい…もぅムリ………


また体から幽体離脱した


クソ野郎!今度は毒殺かよ、ふざけんな!

あれ?でも今度はまだ周りがよく見える。霧中じゃない?死んでないからか?


「ユウスケさんご無事ですか!」


なんか知らん女が入ってきた。

クソ野郎の女かよ?え?女いたのに俺にも盛(さか)ってたの?死ねばいいのに


「ミチコさん…救急車…マコトさんが…オレ、まだ謝ってないのにもっと話すことたくさんあったのに」

「後は任せて下さいませ、ユウスケさんは裏の出口から車でお帰りください」

「嫌だ!離れたくない、せっかく巡り会えたのにまたオレを置いてくの?」

「ユウスケさん、あなたがここにいても出来ることはありません邪魔になる前に車へ」

「嫌だ離れたくない、彼が死ぬならオレも死ぬ!この世界に未練はない」

「彼はまだ生きてます。騒ぎになる前に出てください、ユウスケさんがいる事でいらぬ騒動に彼の家族が巻き込まれますわ。ご自身の立場を考えてください」

「……分かった、後のことは任せた」

「ご心配には及びません」


そしてユウスケが出た所で女がゾッとするような冷たい目で動かない俺を見下ろした


「あなたに生きていられると困るのよ、だけど今死なれたらユウスケさんが責任を感じそうね」


懐からケースを取り出した、中には注射器が入っていてほんの少しの間眺めた後でケースに戻した


仲居さんが様子を見に来た

「あの何かありました?キャッ?!」

「救急車をお願いします、持病か何かで倒れたみたいなの」

「すぐ呼びます!」


懐から別の瓶を取り出して、動かない俺の口に数滴垂らすと手に握らせ指紋をつけた上でその辺に転がした。そして素知らぬ顔で部屋から出て行った


ええー!!!

誰だよお前!次から次になんなの!俺が何したんだよ!

前世か?前世の業が今生に降り掛かってるのか?そんなの知らんし!クソ共め!

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