短編小説 現代大罪物語

菊叉 眠子

ニート男の憂鬱

外に出たくない。働きたくない。何もしたくない。中に籠って早3年と4ヶ月。

スマホのゲーム周回してアイテムGETから俺の朝が始まる。

最高の人生だ。好きな時に食べて、好きな時に寝て。ゲーム三昧。

なにもしたくない、このままダラダラいきていたいんだ。

人間関係?パワハラ?世の中こんなのばっかじゃん今。働くこと自体馬鹿らしい。

だるいって、

え?汗水垂らして働くかは人生に張りが出る?守るべき人がいるからこそ人生は輝く?いつの時代の話だよ。説教乙ですwww

誰だって〜動きたくないし、布団からでたくないでしょ。

え?金?もちろん親のかねって言うと思ったか?社畜時代溜まりに溜まった貯金があんだよ。

親なんて、いないし。

俺の親は、親ガチャ大失敗。金持ちだったが、典型的な鬼教育する家で、大手会社に入るも心を病んで休職してんだ。


怠惰。仕事もせず、人と関わらず。こんな人生の方よっぽど楽なんだよ。でも、そろそろ金が無くなってきた。働こうと思うと、身体がうごかないんだ。

「甘えだな」

「世の中にはもっと頑張ってる人いるんだぞ」

「やばぁ?ニートじゃん」

人は自分より下を見つけて汚さないときがすまないのだろうか?

誰もいないはずの部屋から俺の悪口が聞こえる。布団に入って、ただ何も考えず深海に沈むようにダラダラとしてた方が、いいんだよ。

こんな俺なんて愛されない


ただ、寂しさが募る。

めんどくさい気持ちはあるのに、彼女は欲しい。

マッチングアプリというのを寝そべりながらダウンロードしてみた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

短編小説 現代大罪物語 菊叉 眠子 @kikumata

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ