多様性

@dada02121610

多様性

 僕はさっき見つけたDVDを使ってみることにした。 

 DVDプライア―に入れると画面が少しの間砂嵐が流れたがすぐに2人の男が話している場面が出てきた。


ー19XX年10月9日ー

「え?何でビデオを回してるのかだって?う〜ん・・・何となくかな〜。まあ、多様性の時代だから許してよ」


ー19XX年10月21日ー

「え?助手くん風邪を引いたって?まあ、多様性の時代だからね」

「え?なんで僕が風邪引かないかだって?まあ、多様性の時代だからかな」


ー19XX年12月22日ー

「え?コンビニに向かっている最中に人に噛まれたって?まあ、多様性の時代だからそんな人もいるよ」


ー19XX年12月25日ー

「え?人を殺してしまったって?まあ、いいんじゃない多様性の時代だし」


ー19XX年12月26日ー

「え?人やめてゾンビになりそうだって?まあ、いいんじゃあない?多様性の時代だし」


ー19XX年12月27日ー

「え?人を襲いたい衝動に駆られてるって?まあ、外で発散してくればいいんじゃない?多様性の時代だし」


ー19XX年12月28日ー

「あれ、助手君が帰ってこないな・・・。まあ、いいか多様性の時代だし」


ー20XX年1月13日ー

「外がやけに騒がしいな。まあ、多様性の時代か」


次に切り替わるとボロボロになった男がこちらを向いて話しかけている。


ー20XX年1月21日ー

「今ゾンビたちが町中を彷徨い暴れている。僕もそろそろ意識が保てそうにない。だから、もしこのビデオを見ている人は覚えておいてほしい。絶対にゾンビに近づくな。・・・まあ、別に僕の話を信じなくてもいいよ。多様性の時代だしね」


ーーーここでビデオが途切れているーーー

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

多様性 @dada02121610

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ