第8話 3歳で悲しい現実を知る・・・
なんやかんやでやっと3歳になりました・・・何とかハイハイを卒業して、おっかなびっくりですが歩けるようになり今は安定して歩けるようにはなったつもりです。
だが一人で外に出るのはもちろんダメだって3歳児だから・・・
その代わりと言ってはなんですが母親がジェフさんの所へエラさんお様子を見に行く時に一緒に出掛けられるようになりました。
それでかなり村の様子がわかるようになった。想像していたより田舎だった・・・少し前まで開拓地というのは嘘ではないと言った感じだ。
でも何もない所からここまでやったのはすごいことだと感じた。
前の世界ならどれだけ自分の生活が便利になるかを基準に部屋を探す感じだろう。
わざわざこれから村を作りますってところへ引っ越す奴はいないだろう、よっぽどの変わり者じゃないといい意味で。
びっくりした点は思った以上に村が広いのだ。
北と南に門があって出入りができるのだが両方とも道なりにいけば村があるそうだ。
この場所が村になったので他にも開拓地を作って今は中間地点の1つになりつつあるそうだ。
お出かけできる最大の理由の一つとしてエラさんが女の子を出産しまして、リズちゃんと言うのですがそのリズちゃんの遊び相手をさせられています。
前世では一人っ子だったので妹のような存在はうれしいのですが、生まれ変わったとはいえどうやってあやしていいのかわかるはずもなく、
女の子と遊んだ記憶もなくリズちゃんがじ~~とこちらを見ながら
「あ~あ~ま~ま~」
と言えばそれを何とか翻訳して(できね~よw)
何がしたいのか?どうしたの?と聞いてみては
じ~~~と不思議なものでも見ているような目で見つめられる。
何かやたらに見てくるので照れてしまって僕が目の前から動こうとすると
「やぁ~~~~~~ま~ま~」
と言って嫌がっているようにも見えるのでリズちゃんの前に戻ると
とても素敵な笑顔を見せてくれる。
母親たちはそれを見て笑いながらマーティーモテモテね~と言っている。
ジェフさんがいる時に同じようなことがあったのだが
「俺より笑いかけてもらってマーティーいいな、何でた?コツがあるのか?教えてくれ」
って訳のわからないことを言ってきた。それを聞いてみんな大爆笑していたよ。
いや違うだろう?こんな年齢でモテ期とか来てもうれしくないぞ?
「ま~ま~」
は自分が呼ばれているんだと勝手に解釈して
「ま~ま~」
「リズちゃんどうしたの?」
リズちゃんが素敵な笑顔になる。
これの繰り返しをしている・・・大丈夫か?こんなことをしていて僕の人生・・・
そんなことをしている時間があれば、他のことをやっていたいのですが、
やっと歩けるようになっても外にでれないジレンマで・・・
何度か目を盗んで外に出ようとしたりするのですが、なぜだかあと少しというところでいつも見つかってしまう・・・不思議でしょうがない。。。
しかし悪いことばかりでもない、かなりしゃべれるようになって、父母のことや魔法のことを聞けたりした。
父はやはり狩人というか半分?冒険者という職業だということがわかった
母も冒険者でジェフさんとエラさんと4人でパーティーを組んでいたんだそうだ。
まだ若く冒険者としてこれからというところだったが、将来のことも考えて開拓地の話があった時に4人で参加したそうだ。
最初は4人とも冒険者としてではなく農民として参加しようとしたそうだが、領主様に頼まれて結構な好条件で冒険者兼農民として参加したようだ。
元々最初の5年は参加者全員納税免除、5年~10年までは半分の納税免除という条件で開拓民の募集があったそうだ。
父たちは冒険者も兼務ということで他の専業農家の人たちと同じように土地を与えられたが10年間は納税免除だったそうだ。
もちろん魔物を毎年ある一定数狩るという条件はつけられてはいたし、開拓地に盗賊などが攻めてきたら対処をしないといけない。
そして元々比較的場所がよかったのか順調に開拓され15年で何とか村と呼ばれるレベルまでになったそうだ。
もちろん何か災害などがあれば村になったばかりの所なので廃村になってもおかしくはない。
何とか僕が大人に成長するまで何事もなく過ごしたいものだ・・・
そして待望の魔法だが・・・
やはり母は魔法を使えるそうだ、そしてエラさんも使えるそうだ。
父とジェフさんは見た目どうりというか何というか、アクションスターよろしくな感じで、気合で頑張るタイプだということだ、
しかしどんな人にもある程度は魔力はあるらしい。
父とジェフさんもその魔力を体に
母に魔法を見せてと言ったが、ダメだと言われて見せてはくれなかった。
少しでいいからと言ったのだが母の魔法は危ないから子供が近くに居る時はダメだそうだ。
どんだけあぶない魔法なんだよだそれ・・・
しかしやっと魔法について知ることができるかもしれないのでせめて魔力について
教えてほしいと言ったらしぶしぶさわりだけ教えてもらえた。
魔力は基本的に誰でも持っている。
もちろん魔力量が多い人がいれば少ない人もいる。
ちなみに魔物も魔力を持っているらしい。まだ魔物が動いている所は見たことないんだよな~
魔物の中には食べられるものも多く、父が帰ってきた時にお土産変わりといったら変だが持って帰ってくることがあった。
だが当たり前だが原型はとどめておらず、解体した後のものではある。
話を戻すが生まれつきの素養の部分が大きいが母やエラさんのように魔法として使える人たちと、
魔力があっても外に出すことというか魔法として使うことができない人がいるようだ。
しかし体内に魔力は持っているのでその魔力を体に
肝心の魔力だが5歳になったら一度体内の魔力量を計測する。
その計測で標準的な魔力量なら解放の儀という儀式で使えるようにしてもらえるそうだ。
しかし魔力量をはかって、標準地よりも多い魔力を持っている人は10歳になるまで使用禁止とされ10歳になった時に解放の儀で使えるようになるそうだ。
魔力量が多いのに体ができていないと、体内で魔力を抑えることができなくて最悪魔力暴走を起こして死んでしまうことがあるそうだ。
そしてかなり魔力量がすごく多い人は逆に封印の儀というのを行うそうだ。
それをしないと体内から魔力があふれづづけて体が維持できなくなり死んでしまうこともあるそうだ。
なので5歳の解放の儀までは子供に魔法を教えるのは国の法律で禁止されているそうだ。
過去にその法律を知らないで素養があると思われた子供が魔法を使い魔力暴走を起こして辺り一面焼け野原にしたという事件もあったそうだ。
そういうこともあり今は解放の儀は教会が管理するようになったそうだ。
小さな村にでも教会はあるからだ。
そしてもう1つ何としても聞きたかったスキルについては結果だけ言えば聞けなかった。
スキルって何?って聞けばいいのかもしれないが、どこでそれを知ったのか逆に聞かれるだろう。
それならまだしもスキルって何?って逆に聞かれたり、本当に特別なものだったりしたら何て言い訳したらわからないからだ。
両親やジェフさんエラさんとの会話の中でも【スキル】というワードが出てきたことはなかった。
そんなワードがでてきたら間違いなく反応していただろうし、なんとかそのワードが近い内に出てくることを祈るのみである。
せっかく魔力のことを知れたのに国の法律で使用禁止とかって・・・まじですか~って感じで
教えてもらったその日は何もやる気をなくしてしまってふて寝してしまった・・・
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