First Liar
第9話
「明日、仕事早く終わるから
終わったら迎えに行く」
「早く終わるの珍しいね」
ベッドの上であくびをしながらスマホを片手に煙草を吸う姿をチラ見して
近くの1人掛けのソファーに座って静かに本を読む
鳴海の"仕事"はいつも不定期だった
日付が変わる前に出ていって、明け方になっても帰ってこないことなんてざらにある
休みだと言っていたのに、呼び出されて出て行って、その日帰ってこない事も普通にある
それでも8時くらいに家に戻ってきて、そのまま私を高校まで連れて行ってくれる
私が学校に行ってる間も、寝ているか仕事に出ているかの二択で
何をしているのかよくわからない
でも、渡されたスマートフォンで呼べば
時間なんて関係なく鳴海はいつでも来てくれて、助けてくれる
「最近詰め過ぎてたし、、、上司の気遣い?」
軽く笑いながら、皮肉を込めたようなセリフに何も言えなくて
黙って本の続きを読む
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