第10話
「陽菜、おいで。寝よう」
煙草を灰皿の上に置いて、スマートフォンも充電器につないで、ベッドの端に避ける
優しく笑う鳴海に根負けして、本にしおりを挟んでベッドに近づく
「陽菜は小さくてかわいいね」
「ちょっと太ったよ」
「別にそこは気にしてないよ。
もっと健康的な体形にならないとね」
膝の上に乗せられ、抱きしめられながら、静かに頭を撫でられる
鳴海の手は私を殴らないし
鳴海の足は私を蹴ったりしない
鳴海の口は私を傷つけない
大丈夫、お母さんとは違う
気を使わなくていいから
安心できるから
鳴海のそばに居るのは心地が良い
「陽菜、好きだよ」
「私も、鳴海の事好き」
ベッドに2人寝転がって、瞼を閉じた
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます