第12話

「ねぇ。阪本さん。

 俺さ、ずっと気になってたんだよね。

 

 憶えてるかわからないけど

 俺の顔見てサッてAUTOSPORTS

 出してくれたの。

 

 覚えてもらえてたんだって嬉しくて

 思わず笑っちゃった。


 けど、何ヵ月も会うことがなくて

 辞めちゃったのかと思った。

 

 心の底で会えるの楽しみにしてたから‥。

   

 あの時から

 阪本さんのこと好きだったんだ。

 

 けど勇気がでなくてこんなにかかった。

                ごめん。」


 彼の告白に耳を疑った。


「ありがとうございます。

 あのときは本当に失礼しました。

 嬉しいです。憶えていてもらえて。

 これからもよろしくお願いします。」



 

 本が、本屋さんが、

 めぐり合わせてくれたのだ。

 


 わたしの恋は始まったばかり。

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