第4話

彼女が死んだ。

今日の朝は生きていたのに。

まさか、自分が今日死ぬなんて

1ミリも思っていなかっただろう。


そう考えていたら

僕は彼女に向かって話していた。


『演奏会遅れるぞ。

僕もみんなも

舞陽の演奏楽しみに待ってるんだ。

お願いだ...目を開けてくれ...


誕生日おめでとうって。

一度もつけたことない指輪つけるんでしょ。

今まで、恥ずかしくてカッコつけてたけど

舞陽のことがすごく大好きだって。


まだ直接伝えられてないんだ。

あの場所に僕がいれば防げたのに...ごめん。』


生きてきた人生の中で、僕は大声で泣いた。

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