闘いのはじまり

第4話

1日目


上履きに履き替えた瞬間、つま先に痛みを感じた。

恐る恐る足の裏を見ると靴下に血が少しついていて

ガビョウが1つ置いてあったのだった。


よく学園ドラマで見るやつだ。

しかし、わたし自身嫌がらせを受ける心当たりはなく

きっと誰かと上履きを間違えたのだと感じ

教室へ向かった。


次の授業の政治経済の準備をしていたら

教科書が入ってなかった。

確かに昨晩カバンに入れたのだが...


隣のクラスの子に借りる手もあったが

わたしにはそのような親しい友達はいなかった。

仕方なく政経せいけいの先生に

忘れた旨を話し、予備を借りて授業をした。


下校となり帰り支度をしている時だ。

不思議なことにカバンの中に"芹澤玲"と自分の字で

書かれた政経の教科書があった。


あの時、焦っていてわからなかったのだろう。

そう感じたが、もしかしたら...と頭をよぎった。

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