第4話 その頃ウルブスジュエルでは…
「ま、俺はグリダニア暴走連合の結成には、反対だったんたがな。しかし総長の一声に、俺が逆らう訳もいかないしな」
二本目のタバコに火を点けると、深く吸い込みながら煙を吐き出した。
「副総長、いえいえ、今はグリダニア芸能事務所の社長ですよね~ まだフェンリルを乗り回してるのは、ミコゼーには内緒ですが」メスラの女性職員が、意地悪に笑いながら言った。
「むー、ううん、まぁ何だ、ミコゼーの願いだからな、皆んな仲良しさんが良いってのが。俺がまた、仲間内で喧嘩するのが嫌で、総長の座を二代目に引き継がせたんだから」
少し深刻そうに考える感じで、タバコを口に咥えた。
「二代目になってからの、連合の事は聞いてます?ちよっと嫌な噂を、耳に挟んだんですけど」
彼女もまた、少し深刻そうに考えた後、直ぐに何時もの職員の顔に戻った。
「まぁ、何だ。今の事務所は火の車だ。俺が採掘師としてのレベルを上げて、お得意様廻りしないと、経営が成り行かん」と言いながら、採掘師にジョブチェンジした。
「で、お帰りは何時頃になります?ミコゼーには、伝えておきますか?」 テキパキと書類整理をしながら、メスラの女性職員が聞く。
「いや、フロントラインの興行が終わったら、そのまま直帰させてくれ。ミコゼーの採掘師のレベルじゃ、稼ぎにならないからな」 マーセナリーなオスッテは、振り返る事は無く、テレポでシャーレアンへと向かった。
一方、ウルブスジュエルでは…
ミコゼーがヴァルフレアを撃って試合が終了すると、大好きなイチゴ牛乳にストローを挿して、グーっと飲み干した。
「うんうん、やっぱりこれしか勝たんわね!イチゴ牛乳が正義!!」
が嬉しそうに、2つ目のイチゴ牛乳に、ストローを挿した。
ミコゼー
「ミコゼーさん、お疲れ様!今回随分、嫌な思いさせちゃったわね。軍師のララフェルさんは、うちのお得意様だから」
腰をくねらせながら、オスッテの番組プロデューサーから、低姿勢に謝られた。
「う〜ん、まぁ、たまにちゃんとした軍師さんもいるから、チャラですよ!チャラ!!」
まぁまぁのポーズをしながら、ミコゼーが笑って答えた。
「また来週お願いするわね。今度は、社長さんも、出てくれると嬉しいのだけど」
番組プロデューサーは、背の低いミコゼーを、下から覗き込むように言う。
「一応伝えておきますけど、あまり期待しないでくださいね」
ミコゼーは会釈してそう言うと、リムサ・ロミンサにテレポした。
続く
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