第32話
男①:
へーぇ、これが噂の祠か!
何か扉とかついてっけど。
男②:
扉ってことは中に何か入ってんのかな?
…あれ?この扉硬くて全然ビクともしねぇ!!
そいつは押したり引いたりガチャガチャやり始めたけど、どれだけ力を入れても扉は開かないみたいだった。
男③:
うわっ!ダセー!
お前ってそんなに力ねぇの?
男②:
―っ!じゃあお前もやってみろよ!
男③:
いいぜ!
こんなのは立付け悪くなってるだけなんだよ。
動かしてたらその内開くんだって!
交代した男子はさっきとは比べ物にならないくらい粗いやり方で扉をいじり始めた。
祠は今にも壊れそうにギシギシ、ミシミシと音をたてている。
それを見てチカは3人の方へ走っていった。
奈近:
ちょっ…!!あんた達何してんの?!
男①:
何って見て分かんねーのかよ。
これの扉開けようとしてんだよ。
リーダー格の男子が祠とチカの間に割って入るように進み出てきた。
その間も他の男子は祠の扉を開けようとしている。
奈近:
祠って神様を祀ってる御社のことでしょ?!
おまけにこの祠は元々お墓だったわけだし。いくらなんでも、それはマズくない?
男②:
何?沼田ビビってんの?
平気、平気。神とか霊とか迷信なんだから。…いる訳ないんだって。
自力で開けられなくて諦めた男子が馬鹿にするようにそう言った瞬間、祠の扉が勢いよく開き、開けようとしていた男子が後ろに飛び退いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます