噂の祠と七不思議 【夏穂side】

第27話

校庭に出てみると、やはり沢山の生徒達がいた。


普通にサッカーしたりバスケしてる集団もいたけど、大半の生徒は何人かで固まって話し込んでいる。




…もしかして、祠の話をしているのかな。




奈近:

そういえば、みっちゃんは祠の噂を知ってたけど、祠がどこにあるのか知ってるの?


光行:

あぁ、知ってる。

あのネットの裏だよ。


私:

あんな森みたいなところに?


光行:

うん。中は暗くないんだけど、結構入り組んでるみたいなんだ。

それと、入り口は校庭の東と西にあるんだけど…東側は丈の高い草が生えてるから植栽用のハサミがないと通るのは無理だな。


奈近:

じゃあ、西側から入りましょう。




チカの言葉で私達は校庭をまっすぐに突き進んでいく。


もう昼休みも終わりに近いからか、校庭にいる生徒達は殆ど祠を見てきたみたいだ。




生徒:

この学校にあんなのあったんだね。


生徒:

ねー、先生は知ってたの?


先生:

いや、俺は知らなかったな。

結構長い間この学校にいるけど、あんなものがあるなんて聞いたこともなかったし、野球部の顧問としてネット裏に入ることもあったけど、それらしきものは見たことないぞ。


生徒:

えぇー、じゃあ急に現れたってこと?

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