3年のフロア 【光行side】

第18話

次に俺達は自分達のクラスがある2階に降りてきた。


何ていうか、他の学年の教室も一通り覗いてきたけど、どこのクラスも人がいなかった。

…やっぱり噂の祠を見に行ってるんだな。




そう考えていると、沼田が声を上げる。



奈近:

ねぇ、ちょっと教室に寄っていい?


俺:

別に構わないけど。


夏穂:

いいよ、何か忘れ物??


奈近:

ふふ、ちょっとね★




そう言って沼田は3組のドアを開けた。


受験生だからか、クラスには結構人が残っていたけど、それでもやっぱり何人かは祠を見に行ってるんだろう。




奈近:

…。




沼田は教室内を一瞥すると、若干気落ちしたような顔を見せた。




夏穂:

チカ?どうしたの?


奈近:

別に、何でもない。




…ま、お前がしようとしていた事は大体想像がつくけどな。




教室の中に足を踏み入れてしばらく進んでいくと、俺の袖が机の上のボールペンに当たって床に落ちた。




俺:

おっと、いけね…。落としちまった。




拾って元の位置に置くと、それを見ていた柄畑さんが口を開いた。

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