第17話

私がそう言うと日向君の顔が少し変わり、何かを考えるようにみっちゃんの方を見た。




日向:

…。


光行:

…。


夏穂:

?…日向君、どうかした?




はたもその視線に気付いたのか、不思議そうに日向君の顔を覗き込む。




日向:

あぁ、いえ…。

お誘いは嬉しいのですが、僕そういうのはちょっと苦手で…


私:

そう…。なら仕方ないわね。


日向:

すみません…。


私:

いいの、いいの。

そんなに気にしないで?


日向:

…分かりました。




ニコッと笑いながら日向君は答える。




日向:

…でも。

出来るだけ興味本位でそういうのと関わるのは、やめた方が良いですよ。


私:

日向…君?




急に日向君の声色が硬くなり、いつもの柔らかい雰囲気が消えた。


何?急にどうしちゃったの??


しかし、彼はそのまま続ける。




日向:

…特に柄畑さん、貴女のような方は。


夏穂:

え?…私??




名指しされたはたは戸惑っている。


…と、日向君が口を開いた。




日向:

…なーんて。

ちょっぴり怖かったですか?




…え?冗談??




見るといつも通りの優しくて柔らかい雰囲気の日向君。


でも、冗談という割には結構本気の顔だったような…




日向:

…あ!

僕のクラスは次の授業体育なので、お先に失礼しますね。


夏穂:

うん、また誘うね。


光行:

おう、じゃあな~。




日向君はそう言うと、自分の教室に戻っていった。

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