第2話

屋上は昼休みと放課後の3時間だけ解放される。

そこからの景色は格別だったため、昼休みは結構人が集まりやすい場所だった。


私達は屋上に入ると、日向に置かれているテーブルにお弁当を置き向かい合うようにして椅子に座る。




奈近:

いただきまーす。


私:

いただきます。




最初は普通に今日の授業中の話とか部活の話、塾の宿題が多過ぎる事なんかについて話していたけど、私はふと周りを見てあることに気づいた。




奈近:

?はた、どうかしたの?


私:

あのさ、いつも私達が屋上でご飯食べる時って人かなり多いよね?


奈近:

そうだね。天気悪かったり寒かったりすると人少ないけど…

基本的に晴れてる時は混んでる感じに近いかも。


私:

でも今日は天気いいのに、いつもより人少なくない?




見ると屋上には仲良くお弁当を食べている2年生のカップルと同じ学年の女子3人組、そして同じクラスの女子が2人。人を探しに来たような男子生徒が2人ほどいたけど、屋上にご飯を食べに来たのは私達を含めても10人いかなかった。




奈近:

そういえば…確かに少ないわね。

みんな購買に行ってるのかしら?

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