第3話 イタズラ
夏希は、「こんなくだらないお花の前でグダグダ話しちゃって、誰と話していたのかしら?」と疑問に思っていると、瑞歩が朝に通りかかると、そこには夏希が居た。
瑞歩が「夏希、どうしたの?勿忘草嫌いじゃなかったっけ?」と声を掛けた。
夏希は「へ?毎日瑞歩が誰かと喋って居るから、それが気になって来てみたの」と話し掛けた。
瑞歩が「あー、それは勿忘草に妖精が二人いたの。私は妖精が居るって信じているから見えるの」と声を掛けた。
夏希は「私は別に妖精とか信じていないけどね」と少し冷たく突き放した。
瑞歩の周りに妖精が来るので、夏希の耳の横でプーンと言う音が聞こえて、「わ、虫」と手で振り払った。
リリベルが「きゃー、何をするのよ」と夏希に対して怒っていた。
瑞歩が「夏希、見えていないんだ」とあっけらかんとしていた。
夏希が「ここは虫が多くて嫌だわ。こんなところ踏みつぶしてやる」と勿忘草を足で踏みつぶした。
勿忘草を踏み始めると、「きゃー」と妖精の叫び声が聞こえて、リリベルが「辞めなさいよ」と夏希の耳元に来ると手で振り払った。
夏希が「もう、良い。こんな屁でもない、花を可愛がったって虫が居るから嫌い。もう来ないわ」と話をして去って行った。
瑞歩は「夏希、何でこんなことをしたの?」とショックを受けていた。
勿忘草には、夏希が踏んで行った後の傷跡が無残に残っていた。
妖精のチャペルが「あの、長老のルベルから話があるそうよ」と声を掛けた。
長老のルベルが「わしが長老のルベルじゃ。わしの大切な勿忘草が何者かに踏まれてしまった。お主ではないのか?」と瑞歩は良からぬ疑いを掛けられてしまった。
瑞歩は「そんな事はしていません。私の友達の夏希がやりました」と訴え掛けた。
長老のルベルが「そんなことを理由にして、ワシたちの勿忘草を踏んだ事には変わりないし、もう会うことはない」と瑞歩にきっぱりと今の気持ちを伝えた。
瑞歩は「でも、私はやっていません。これは事実です」と返事をした。
っそして妖精と長老のルベルは、勿忘草の元で姿を消した。
瑞歩は目から涙を流していた。
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