新天地

 それからはとんとん拍子に自動車学校に通った。1番苦手なのは実技でわたしはやっぱり運転することが得意ではない。何回も練習してなんとか合格できた。


 そうやって自動車免許をなんとか取ることができて、親の車を運転していた。普通車と軽自動車では運転する感覚が全然違うことも知った。


 そのあと卒業して仕事を始めた。その職場は社宅があったので、一人暮らしをした。


 もともと家事全般はできるので自由にできるのはすごく嬉しかった。自分だけの家事だとすぐに終わって自由時間ができた。


 仕事も最初は何も分からなかったけど、だんだん余裕がうまれた。


 気が緩んでいた。本当は気づいてたけど、先輩達の様子を気づかなかったことにした。


 どんどん仕事をこなしていくと気づけば、半日以上会社にいることになった。それでも頑張っていた。


 ふと気づけばサービス残業ばかりしていた。先輩達がしているから、上司と揉めるのは会社に居づらいから…


 誰にも弱音を吐くことができなかった。


 親に言ってもどうしようもない。やめて実家に帰ることはできない。


 毎月の給料は奨学金返済と生活費に消えた。


 そのうちみんながわたしに悪口を言っているように感じた。冬に小バエやゴキブリが湧いてるように見えた。つらいと三大欲求が無くなっていった。眠れず、食べれず、水を飲むことさえきつくなっていった。


 なにがなんだか分からなくなっていた。どの病院に行っても疲労でつかれているだけで、病気ではないらしい。


 その頃には有給を使って休みがちで、常にだるくて何もしたくなくて、出勤してもトイレで何時間も吐いて早退しがちになっていった。

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