不思議ちゃん!! エキセントリック。

第7話：エロリアンの朝は早い。

基本的に不思議ちゃん、シャルルの朝は早い。

朝、3時には起きて、ついでに俺を起こす。

「おはよう・・・球太」

「んんん・・・お、おはようシャルル」

「朝だよ、起きろ」

「何時だ？今」

俺は寝ぼけまなこで枕元の目覚まし時計を見た。

「ゲッ・・・さん？さんじ・・・？・・・まだ夜中じゃねえかよ」

「なに起こしてんだよ、まだ早いだろう？・・・」

「私たち地球外生命体って人間みたいに睡眠時間取らなくても平気なの」

「だからって自分らを基準にして俺で遊ぶなよ、ったく」

「せめてあと３時間は余分に寝かせろよ」

「だって、寂しいんだもん」

「下に降りてテレビでも見てればいいだろ？」

「だってかけたらテレビショッピングかサプリのCMしかやってないもん」

「つまんないでしょ？」

「まあたしかにな、うっとしいしな・・・」

「って、そうじゃなくて・・ちょっとはさ、空気読めよ」

「球太・・・」

「なんだよ・・・眠いんだよもう・・・」

「聞くけど私のことまだ迷惑って思ってる？ほんと今更だけど・・・」

「まあ、最初はな、そう思ったけどな・・・」

「そうだよね、いきなり目の前にクレーム女が現れたんだもんね」

「まあ、言ってることは幼稚だし、支離滅裂だし・・・エロリアンだろ？って

言ったからってそのくらいのことで責任取れって・・・・おかしいだろ？」

「けど、まあ今は気にしてねえよ」

「気にしてねえけど・・・」

「気にしてないけど？・・・なに？」

「ひとつあるわ・・・一番気になってること・・・」

「なにそれ？」

「おまえがエロリアンだってこと・・・エロリアンってセックスに特化した

異星人って誰かが言ってたぞ・・・四六時中狂ったみたいにセックスしてるって」

「いつか俺を襲うつもりないよな？」

「偏見だよ・・・なわけないでしょ？」

「私が球太の上に跨って腰動かしてアヘアヘ言うとでも思ったの？」

「ならいいんだけど・・・じゃ〜セックスに特化してるってのはガセか・・・

フェイクか・・・」

「ガセでもないしフェイクでもないけどね・・・私が自制してるだけ」

「なんでよ？」

「もっとずっと若いころ・・・そのことでめっちゃ嫌な思いしたから・・・」

「嫌な思いって？」

「言いたくない・・・思い出したくないから・・・言わなくていいでしょ？」

「ああ、いいよ誰でも人には言いたくない過去のひとつやふたつあるからな」

「分かった・・・じゃ〜この件は終わり」

「俺も二度とこの話はしない・・・それでいいな？」

「うん・・・ごめんね」

「謝んなくていいよ」

そう言うと俺は布団をかぶって何もなかったふりをした。

「球太、起きないの？」

「夜中の3時なんて俺は死んでる時間だよ・・・今からでも寝る、起こすなよ」

俺がそう言うとシャルルは俺の布団に潜り込んできた。

「なにやってんだよ」

「私も付き合う」

「好きにしろ！！」

シャルルの過去になにがあったのか・・・もしシャルルが俺に心を許す時が来たら

それも明らかになるのかもな・・・。

とぅ〜び〜こんて乳。