第6話:なんとか丸く収まったか?。
「じゃ〜不思議ちゃんをここに置いてもらえるのか?」
「出て行きなさいって言えないでしょ・・・さっきの幼稚園での話が本当
なら、あなたにも責任があるんだから・・・」
「ご飯もあんたが作ればいいのよ・・・身の回りのお世話もね」
「私は異星人がなにを食べて、なにが好みかなんて知らないんだからね」
「それからこのさい、あななたちとは所帯を別にしましょ」
「なんだよそれ・・・シャルルが異星人ってのが気に食わないのか?」
「嫁をキラってる姑みたいじゃないかよ」
「分かったよ、面倒かけないよ、俺がバイトして不思議ちゃんを養うから」
とは言えまあ、シャルルの件はなんとか丸く収まったか?
シャルルが腹減ったって言うもんだから俺は冷蔵庫の中にあった冷凍の
お好み焼きを電子レンジでピーしてやった。
「シャルル、お好み焼き食いながらでいいからさ」
「おまえがエロリアンなら出身とか、なに星人とかってのも言ってくれないと
俺も分かんねえから」
「うん・・・故郷の星はあるみたいだけど、そもそも私はこの地球で
生まれたし・・・」
「私の両親は私を産んだ後その星に勝手に帰っちゃってるし、故郷の星は
遠い宇宙のどこかだってことしか知らない」
「私が育ったのは施設だし・・・」
「分かんねえな〜それじゃ」
「私も詳しく知らない・・・いいじゃない別に?」
「おまえさ、エロリアンのくせに普通に人間してるじゃないかよ?」
「子供のことからこの地球で育ったからね」
「あ〜そうか、でもその姿、まじで本物なんだよな?」
「なんで?」
異星人とかエロリアンって言うと俺の中じゃグレイ型のやつとかリドリー・
スコットの映画のエイリアンのイメージがが強いからな。
もしシャルルの正体がそんなだったら冷めるしすぐ俺んちから追い出すからな。
「このまんまだよ・・・この姿じゃキモくて私を抱けない?」
「抱くとか抱かないとかそう言う問題じゃなくて言ってるんだよ」
「その姿が本物ならシャルルは申し分なく可愛いよ、御世辞じゃなくてな」
「私が可愛い?・・・うん、まあそれはよく言われる」
「調子にのるなよ」
「でまた、なんでフランス人なんて言い張るんだよ・・・」
「私が生まれたのはフランスだから・・・でもまあ育ったのはこの日本だけど」
「じゃ〜今の国籍は自本ってことか?」
「だと思うけど〜」
あとで役所で調べてみたらシャルルはきっちり日本国籍だった。
税金払ってるってことだよな?
じゃ〜誰が未成年のシャルルの税金払ってるんだよ?
「ってことで昨日から、よろしくね、球太」
「疲れたわ・・・俺おまえに、めっちゃ振り回されてるよなエロリアン」
「だけど、それも俺の責任か?」
「エロリアンっていうな・・・名前あんだから・・・」
「ああ〜落ち着いたらお腹すいた」
「さっきお好み焼食ったばっかだろうがよ・・・ボケかましてんじゃねんぞ
エロリアン!!」
「黙れスケベ男・・・パンツ大好き男!!・・・目から殺人ビーム食らわせるぞ」
「え?そんなことできるのか?」
「まじ、食らわしてやろうか?」
「お好み焼きよかったらも一枚焼いてやろうか?シャルルちゃん」
つづく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます