第11話

「よし!大丈夫!」



私は気持ちをリセットするために両頬を思い切り叩き、いつも通り教室に戻った。



-数週間後-


あれから私は、リクトくんと関わるのをやめた。



「ねぇ、リヨ」


「どうしたの?」


「大丈夫?」


「え?何が?」



私の顔を真剣に見つめるリカ。



「リクトくんと急に距離を縮め始めてると思ったら、いきなり関わらなくなっちゃうし…」


「あー、それはもう良いの」


「リヨ…」


「もう本当に良いの!気にしないで、大丈夫だから!心配してくれて、ありがとう」



リカは私の言葉に安心したのか笑顔を取り戻し、いつもの調子に戻った。



「あ、ねぇねぇリヨ!」


「ん?なに?」


「今日、私の彼氏と彼氏の友達とで遊ぶ約束してるんだけどリヨも来ない?!」


「え、でも… 私が行ったら、邪魔にならない?」


「ならないよ!むしろ楽しくなる!だから、気晴らしに行こうよ〜」



リカは私の肩を思い切り揺らしながら、わがままな子どものような口調でそう言った。

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