第5話

そうして、部屋でご飯を食べることになった。


宿屋の20代後半の女の人がご飯を運んできてくれて、この辺りの地酒だというお酒も用意してくれた。


「あの…ヒューイ様。私にできることがあったら、何でも言って下さいね。何でも……何でもしますから。」


と、頬を染めながらヒューイ様を見た。


「ありがとう。用があるときは言うから。」


と、〝誘い〟をやんわりと断るヒューイ様。


「はい……。」


女の人は残念そうに部屋から出て行った。


「ヒューイがいると、いろいろサービスしてもらえるね。」


と、リースさん。


どうも〝何でも〟の意味が分かっていないみたいだ。


「ふふふっ。そうだね。」


と、ファリスさんは笑い、ヒューイ様は小さなため息をついた。


分かってはいたけれど、リースさんは男とか女の話をあまり理解していないみたいだ。

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