第240話

「おい………………。女でも、人に剣を向けるってどういうことか、分かってるのか?」


ブラドのお兄さんも剣を引き抜く。


「分かってるよ。冗談で人に剣を向けたりしないよ。」


オレは、ブラドのお兄さんを、キッと睨みながら答える。


「………………なら、俺が勝ったら、俺についてこいよ?」


元から鋭い目付きが、さらに鋭くなる、ブラドのお兄さん。


「いいよ。でも、『オレ』が勝ったら、二度とちょっかいをかけてこないで!」


「いいぜ!かかって来いよ!」


「じゃぁ、こっちから行くよ!」


言葉とともに、オレはブラドのお兄さんに突っ込む。


素早く懐に入ると剣を切り上げ、ブラドのお兄さんの剣を弾く。


そして、切っ先を顔に突き付ける。


「嘘だろ?」


唖然とする、ブラドのお兄さん。

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