第216話

「じゃあ、行こうぜ!リースさん。」


「う、うん。行ってきます。」


そうして、二人で町に出掛けた。


北エリアのコージーさんの家を出て、ブラドと並んで歩きながら広い通りに向かう。


「リースさん。以前に、この国に来たことあるか?」


「ううん、ないよ。アーク国も大きかったけど、ヒート国も大きいね!」


「ああ、アーク国と同じくらいだ。今日は何かしたいことあるか?」


「特に………………。あっ!甘いもの食べたい!」


「ふふっ、そっか。じゃぁ、あっちの通りだ。」


ブラドは笑うと、少し前を歩き出す。


ブラドについて行こうとすると、誰かに腕を掴まれた。


「えっ?何?」


驚いて振り返ると、知らない男の人だ。


「お姉さん、こっち来いよ?」


30才前後の黒髪の背の高い男の人は、オレをじ~っと見ながら言った。


「誰?何で?」


オレが答えると、ぐいっとブラドに手を引かれた。

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