第213話

ことの顛末を、俺とリースでヒューイ君に説明しに行く。


ちょうど、ヒューイ君はフィリップ様とファリス君と一緒にいた。


俺が説明すると、


「ははは。相変わらず、レミさん、しっかりしてるね。」


と、フィリップ様は笑った。


「そうですね。頼りになりますよ。」


俺にはない、強さがある。


「まぁ………………こちらにも、落ち度があるからな。仕方ないか……………………。」


ヒューイ君は、渋々了解した。


「でも、女の格好をしたら、他の人にも女だってバレちゃうよ?」


リースがそう言うと、


「大丈夫だよ、リース。俺が可愛く変身させてあげるから。長い髪のかつらをつけて、きちんと化粧をしたら、誰も気づかないよ?」


と、ファリス君。


「そうかな~?」


「晩餐会には、この国の兵士の人も出席していたけれど、誰もリースだと気付いていないよね?」


「うん。」


「その辺は安心していいよ。」


「うん。分かった。」


ファリス君の説得で、リースも頷いた。


「そういうことで、大変だと思うけど、よろしく頼む。」


俺は頭を下げた。

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