第9話
コンコン。
「失礼します。」
ノックとともに、フィンがワゴンを押して入って来た。
ワゴンにのった食事を手際よく並べてくれる。
「さぁ、どうぞ。」
「フィン、酒は持ってきたか?」
「えぇ、ヒューイ様。リースさんとファリス君も飲みますか?」
「うん。」
「頂きます。」
この世界では、十六才からお酒を飲んでいい。
フィンはみんなにグラスを渡すと、エドワードから順にお酒を注いでいく。
「この国の名産のラーダー酒です。どうぞ。」
飲んでみると、さっぱりしていて、ほのかに甘い。
「おいしいし、飲みやすいね。」
「それは、よかった。さ、料理も食べてね。」
エドワードに促されて料理にも手をつける。
「おいしい~。」
「ふふっ、おいしそうに食べるね。…そういえば、ヒューイ。二人には、どこまで話した?」
「何も…。ファリスは何となく気付いてるはずだけど。」
「そうか…。分かった。」
そう言うと、エドワードの表情が少しくもった。
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