第27話
「あの子は…サリーは両親を病気で亡くしました。今は教会で世話をしていますが、サリーも病気になってしまいました。」
「治らないの?」
「手術をすれば治る可能性もあります。それでも10%くらいの生存率です。」
「10%……。」
「でも、今は手術を受けることもできません。」
「なぜ?」
「お金が…手術を受けるためのお金が足りないのです。」
「そうですか……。」
その夜、ベッドで横になるが、いつまで経っても眠れなかった。
明け方、一人教会を抜け出すと、セロのお墓の所へ向かった。
海の見える場所にある、セロのお墓。
薄暗かった辺りに、夜明けの光が差し込んできた。
夜が明ける……。
セロの墓標が朝日に照らされる。
『マニュ……前を向け……。』
優しいセロの声がした。
セロ……私の傍にいてくれるの?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます