第13話

食堂を出ると、いくつもの悲鳴や叫び声が聞こえてきた。


「助けて~。」


「こっちに来た~!逃げろ~~!」


二人は周りを見渡すと、走り出した。


ざっと見ただけで、20匹はいる。


ザシュッ。


「建物の中に逃げろ。」


襲われかけてた男を助けると、セロは声をかけ、次の場所へ走る。


ザシュッ!ザシュッ!


マニュも狼を斬りつける。


セロのように一撃では倒せないが、何度も素早く斬りつけていく。


「はっ!みんな、建物の中へ入って!」


変異種にとどめを刺すと、マニュも周りに声をかける。


そうして、二人で次々に変異種を退治していく。


他に変異種と戦う人間はいない。


ゾクシー一味は、変異種を退治しないようだ。


変異種を退治する腕があるのか、ないのか……。


残り数匹まで倒した時、マニュの背後から近付いた男が…!


「……っ!」


マニュは声を出すまもなく、薬を嗅がされて気を失った。


「マニュ!おいっ!マニュに何しやがる!」


セロはマニュの異変に気付き、叫ぶ。


倒れかけるマニュを担ぎ上げると、男は走り去る。


セロはすぐに後を追おうとするが、変異種が襲い掛かってきて、男を追うことが出来ない。


「くそっ!」


ザシュッ!


ザシュッ!


ザシュッ!


セロは、素早く残りの変異種を殺すと、男の後を追った。

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