第12話

次の日。


宿屋を出て、食堂で朝ごはんを食べている時…。


「大変だ~!狼の変異種が大量に町に入って来た!」


数人の男が食堂に飛び込んで来た。


「旅の方達!助けて下さい!御礼はします!」


60才ぐらいの男が二人に頭を下げる。


セロとマニュは顔を見合わす。


「マニュ、どうする?俺は、さっさと町を出た方がいい気がする。嫌な予感がする。」


「そ、そんなことを言わずに!お願いします!」


最初に入って来た男も、頭を下げる。


二人は再び顔を見合わす。


「セロ…。私も早めに町を出た方がいい気がするけど…放っておけないわ。」


「はぁ……仕方ない。さっさと片付けて町を出よう。」


セロはため息をつくと、剣を片手に持ち席を立った。


「えぇ。」


マニュも剣を持つと立ち上がった。

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