第11話

「ゾクシー一味か…。」


呟くセロ。


ゾクシー一味…。


数年前に町にやって来て、あっという間にこの町を牛耳ってしまったらしい。


下っ端も入れると50人ほど。


中心なのが、リーダー格のゾクシーと数人の男。


剣の腕が立つらしく、反抗的な人間を見せしめに殺したらしい。


女好きらしく、気に入った女は力尽くで奪っている。


町の人間も最初は抵抗していたが、力では敵わず、大人しく従っているそうだ。


「面倒だな…。俺達は正義の味方じゃない。関わる前に、明日この町を出よう。」


「そうね。」


そうして、その日は早めに宿屋で休んだ。

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