第59話
「めっちゃ可愛いですね」
「……?」
可愛い?私が?
突然の可愛い宣言に戸惑ってしまい、目が泳いでしまう。
真っ黒な瞳に私が映っているのが見えた時、急に視界は四季さんのつむじへと切り替わった。
「てめぇは何呑気にナンパしてんだ。すいません、こいつのことは後でシメとくんで」
「い、いえ。そんな」
雪那さんが後頭部を叩いたかららしい。
痛そうに頭をさする四季さんは、私の手にあるお弁当の入った袋を受け取った。
「うふふ、詩由ちゃん可愛いのよ〜。お客さんも詩由ちゃん目当ての若い子が増えたの」
「そんなわけないです!」
「嘘じゃないわよ〜。詩由ちゃんが裏にいる時、よくあの子の連絡先教えて下さいって言われるもの。あ、勿論教えてないわよ」
パチンとウインクする明日香さんは、残りのお弁当を雪那さんに渡し、二人はきちんとお礼を言って帰って行った。
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