第56話
「あらあら、高校生?お腹すいたの?」
「あ、いえ。俺は20過ぎてます。こいつは高校生ですけど」
黒髪の子を指差して、頭を下げた。
「高三です。四季です。めんどいこと嫌いです」
「めんどいこと嫌よね〜。金髪の子のお名前は?」
「あ、俺は雪那です。名前も名乗らず、いきなり話しかけてすいませんでした」
「いえ!そんな」
律儀な人だ。
最初に怖い不良の人だと思ったのが申し訳ない。
明日香さんは、私と雪那さんのやり取りを楽しそうに見ると、手をパチンと合わせ、中に入るように促した。
「午前中に余ったの持って行って〜。育ち盛りなんだからいっぱい食べないと」
「いいんですか?いきなり押しかけてそんな」
「いいのいいの。詩由ちゃんお弁当詰めるの手伝って〜」
「はい」
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