第17話

「おうおう、実に旨そうな声だ…久方ぶりだな、(匂いを嗅ぐ)うーん、何とかぐわしい…」


げかいの者の好物はこの世に芽吹いたばかりの躍動的な生命力、要するに赤児あかごさ。



獄の者は今か今かと、赤児の放つ強いエネルギーを粘ーったよだれの雨を降らして待つのだ。


絶え間なく現れるカビのような生命力しつこさを持つ獄の者者。



かつて山ノ神であったかみは、

ニンゲンを憎む感情が生まれ、

二度と神様としては存在できなくなってしまった。



ケモノのワタシには、かみの気持ちがわかる気がした…



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