ワタシハ、手の内にある自らのタマシイを


差し出すか、


もう一度、飲み込むか迷い始めた。


かみは、だまーって見ているだけ。


おそらく、ワタシの決断力の無さに、

飽き飽きしているのだろう。


この世界じゃ、己のタマシイを差し出す者はさほどめずらしくない。


噂によれば、集まったタマシイは、

高炉のような物の中で溶かされ、

新たなタマシイとして、人間界で再利用されるとか。


おっと、これはニンゲン達に知られちゃならないな…。



見兼ねたかみが、ワタシを見つめ口を開いた。


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