第4話

「ヴあああアアアああああアアアアアッ………」



どこからともなく、微かにこだまする鳴声さけび


ワタシには届いていた。



どうやら、


その鳴声さけびは、


鎮まっていたげかい者者ものものの眠りを妨げたようだ。



おっと、これはマズイ…。


獄の者は、ワタシとはまた違うケモノだ。それもとっても厄介だ。



「おうおう、実に旨そうな声だ…久方ぶりだな、(匂いを嗅ぐ)うーん、何とかぐわしい…」



獄の者が、今か今かと、粘ーったよだれの雨を降らしだす。


一度、根を生やすと、絶え間なく現れるカビのような生命力しつこさ


それが、獄の者の性質。



さすがのあのかみも、お手上げだ。



神はさらに、頭をお抱えになったとか。




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