第34話 転生JKミユキ Ⅴ
騎士的には刺激が強すぎて限界だったらしいがなんて事はない。異世界に来てから既に耐性が出来始めているからな。
「ミユキまだ?」
「ちょっと待ってくださいね」
「これ本当に直で着ちゃって大丈夫なんですか?」
「多分問題ないはずだよ!」
ミユキはブラジャーを取りはらい、不用心にも下に落っことしている。しかも子供が付ける感じのスポーツブラだから初々しいったらありゃしない。
「試着できましたが、スースーします」
「涼しくて気持ち良いだろ」
「確かに冒険者服よりは軽くて楽ですね」
ミユキはカーテンを開いて可愛らしいファッションを見せてくれたのだが、俺の目線は一点だけに集中していた。胸の辺りの突起物が透けている……ある程度耐性が付いているはずだったのだが、不覚にも下腹部が反応を示してしまった。
「み、ミユキちゃん凄い似合ってる。今時の若い女子って感じだよ!」
「たまにはこういう服装も悪くないですね!」
恥ずかしがってはいるが意外に気に入ってくれている。だがしかし、乳首が透けてるのは本当によろしくない。
「一回振り返って、自分の姿を鏡で見てみたら?」
「そうですね。どれを買うかちゃんと決めないとですし」
ミユキは振り返って、自分の試着した服を確認しているが、やっぱり気づいてないみたい。まあ意識してなきゃ分からないかもしれないが、こういうところが危なっかしいんだよな。
「ミユキ、胸の辺りの開放感はどうだ?」
「胸部でしょうか……そうですね、あっ!」
俺はミユキの目線を胸の辺りに誘導させて気付かせてあげた。ピョコっと出張ってしまっている乳首に……。
「勇者様、み、み、見ちゃいましたか?」
「ん? 何を?」
「いや、だからその、私の大切な場所です」
「大切な場所って何よ」
その部位の名前を自分で言うのが恥ずかしいらしく、中々言葉にしてくれない。純真な心を汚しているようで心苦しくはあるのだが……」
「わ、私のち、ち、ち、ちく、ち……」
「どうしたんだ? 早く言ってみなさい」
「私の乳首が勃っちゃってるんです!!」
そこまで赤裸々にしゃべってくれるとは思ってなかったから驚いちゃったよ! 別に勃ってることは言わなくても良かったと思う!
ミユキは頭から湯気を放出しながら顔を真っ赤に染め上げている。今にも気絶してしまいそうな雰囲気だから、とにかく落ち着かせないと。
「一回コッチ向いてみな」
「でもでも、結構目立っちゃってて、こんな破廉恥な姿見せたくないです」
「大丈夫、ちょっと確認するだけだから」
「はい……」
ミユキが再び俺の方へと振り返った瞬間に、俺はあろうことか押してしまった。我慢の限界に達してしまったんだ。
「ポチっ」
「ひゃぁっ……」
「ごめん、間違えて押しちゃった」
俺は恥じらう純情な心を持った少女の乳首を、ピンポンしてしまったのだ。服の上から透けているから一発で仕留めることができた訳よ。
「うっ、うっ、グスっ……、勇者様の……変態」
そうだ。この世界の勇者は、過去に類を見ない程の変態なのだ。
泣かせるつもりは全くなかったんだ。ほんと気の迷いというか、出来心でプッシュしちゃって申し訳ないんだけど。服の上からでもわかるくらい感触エグかったしな。
ミユキとの親密度はMAXだから心の底から嫌がっている訳ではないので、すぐに冷静さを取り戻して泣き止んでくれた。
「ごめん、突起物が気になっちゃって」
「私も不用心でしたので、大丈夫です」
「下に落っこってるブラを付けた方がいいかな」
「あっ……下着まで見られちゃった……」
ミユキはカーテンをサッと閉めて慌ただしく着替えを始めている。キャミソールとボレロを綺麗に畳んで、女子高生の制服姿へと戻っていた。
「やっばりこの格好が一番しっくりきますね」
「元現役女子高生だから当然だけどな」
こちらの世界の住人からしたら見慣れない服なのだろうが、ミユキに取っては懐かしい感じで色々思い当たる節があるのだろう。
「じゃあ次は水着の試着を……」
「それは無理! 絶対に嫌です!」
あっさりと断られた。やはり他のヒロインの様には上手くいかないか。ちょっと残念ではあるが強制はできないので、この辺でお開きにしておこう。
俺はコスプレ用の制服を一式買ってあげた。思いの外喜んでいたから、今日は有意義な一日を過ごせたんだと思う。乳首もしっかりと押せて、変な満足感で満たされていた。
「今日は楽しかったね!」
「買ってもらったことには感謝しますが、私の……その、乳首を触ったことは、後でちゃんと謝罪してもらいますから」
「はぁい、猛省します」
「全く、油断も隙もないんですから」
やはり真面目な女子だな。あのレベルのセクハラ行為されたら誰でも怒る気はするが……訴えられないだけヨシとしよう。
制服姿で歩くミユキは、やっぱり新鮮で可愛らしいんだよな。現実ではうじゃうじゃいるけど、ここではミユキしかいないから、しっかりと眺めておかないと。
騎士がフラフラしながら後ろを付けているが、そんなことは気にせずに、二人で並んで歩きながら帰路へと着いた。
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