第四話 凛月改め、月光る姫となりました!
ああ、あたし、本当に赤子になっちゃってるー!
しかし、うまく動くことが出来ないことが分かり、無駄な足掻きはやめて、辺りを見回すことにした。
……ここが第七階層ね。
想像した世界よりもずっと美しくて、
なんだか、立派な式典の最中?
……あ! イケメンがいる! しかも何だか一番立派な恰好してる! ええい、あたし、あの人の近くに行きたい! イケメン好き。好みのタイプ!
あら、この光る球体も結構便利なのね!
「
ああん、イケメンとの間に邪魔が入った!
ん?
あたし、この階層の言語が分かるみたい。
すると『第七階層第八エリアの言語や文化に関する基礎的な知識は脳内に入れておいた』という
なるほど。
なかなか便利じゃないの。
「大丈夫だ、何ともない」
イケメンが言う。
そうそう、平気よ! この光る球体の中にはあたしがいるだけだもの。
『移動球体を解除する』
分かったわ。このまま解除されれば、イケメンの手のひらの中にいられる!
『この場における重要人物の情報も入れておく』
……なるほど、このイケメンは
光る球体が消え、
きゃん、なんかいい感じっ!
「神よりの使いですとも」という声が
神さまの使いかあ。
うーん、管理者は神さまとは違うけど、神さまに一番近いところにいるから、まあそれでいっか。
などと
きゃん! ちょっと! このオヤジ、どこ見てんのよ! えっち!
ムカムカしたけれど、イケメン帝の手のひらの中だったので
すると、そのオヤジが「月の光から現れた、月光る姫」と言うのが聞こえた。
あたしの名前は
大丈夫よ、
あたし、出来るだけ早く第一階層に戻れるように頑張るから! 幸い[
『
あたし、今度は上手に[
『そういうことではない』
早く第一階層に帰りたいもん。
『……ともかく、任務を忘れるな。それから己の罪と向き合うがいい』
はぁーい。
『通信は月の夜に』
月白の声はそこで途絶えた。
美しく着飾り、「
あーん、どきどきしちゃう。かっこいい!
早く成人したい。
成人した姿で、この人に会いたい!
月光る姫は、
第一階層で起こしたトラブルもどこかに消し去り、月光る姫は成人後の生活に思いを飛ばし、わくわくした気持ちでいっぱいになっていた。
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