第2話 僕らの恋なんて4行くらいだ。
コーギーさんは急に怖い雰囲気になり、私を喫茶店から連れ出した。
「まずは、ランパブが近くにある横断歩道を探す」
「え? どういうことですか?」
「この本を知ってるか?」
NRYさんが書いた『4行恋愛小説』を渡された。
「悪魔の教えだ」
「悪魔の教え?!」
「こんな浮ついたものが売れている世の中を正さなくてはいけない」
「い、いいじゃないですか、浮ついてても……」
「お前もNRY教か? お前も、ランパブの看板に目をやる彼氏の二の腕をつねったことがあるのか?」
「な、ないですよ……そんな可愛い嫉妬プレイ……」
「そうだろうな」
納得早くない? どういう意味?
「ランパブ。男が金で女を下着姿にさせる場所。そこに可愛らしいイチャイチャを乗せるとは、非道なり」
「え、いや……まあ、深く考えたらそうかもしれませんけど……。ランパブの女の子たちも、別に嫌々やってるんじゃなくて、そういう格好をしたい人もいるんじゃないですか?」
「それは一理あるな」
ポリコレ野郎かと思いきや案外あっさり引いた。
「なにはともあれ、その横断歩道で白線を踏まずに歩く男を見かけたら粛正する」
コーギーさんは着ぐるみの背中に隠していた金属バットを取り出した。
えっと、今日はオフ会だよね?
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