あれ……? 俺嫌われた……?
「んっ……」
翌朝、俺は目覚まし時計の音で目を覚ました。誰かに起こされることなく目覚ましで起きるなんて、珍しいことがあったものだ。
けど、今日に限っては誰も来なくてよかったのかもしれない。
「…………」
布団を捲り上げて
でも、
二人は確実に俺の手でオ———いや、考えるのは止めよう!
とはいえ、思春期男子の前でそんなことが起こって、我慢できるわけもなく……昨晩一人で
もし今朝誰かが起こしに来ていたら、これを見られて恥ずか死するのは当然の事……下手したら、俺は欲望のままにその誰かを襲っていたかも知れない。
それぐらい、今の俺はどこかおかしかった。
ひとまず俺は着替えを持って風呂場へ移動し、シャワーを浴びることにした。
♢♢♢♢
「あっ、うっ……お、おはよう、ハル……」
「お、おう……おはよう
「えっと、昨日は助けてくれてありがと———んぁっ♡」
「っ!?」
昨日のお礼を口にしながら近づいてきた
直後、ハッと我に返った
「えっと……どうしたんだ?
「ううん、なんでもない……けど、今はちょっとこのままが良いかな……」
消えそうな声でそう訴えてくる
「気を付けてね
「そうみたいね……
本人に自覚は無いが、
同じく発情期に入り始めている
そのため、ある程度の距離を空けて歩いていたのだけど……不用意に近づいてしまった
「ぁうっ……今の一瞬でこんな……♡」
「
襲い掛かる疼きを抑えるように。
ただでさえずっと想いを寄せてきた相手が、初めてを捧げる約束をした後に、自分が発情期に入ったタイミングで、その彼も発情した匂いを振りまいてくる……
これはもう、完全に合意で良いのでは?
「いや、でも……できればそういう雰囲気の時にシたいわね……」
「
「どういう意味かしら?」
「……二人とも、そろそろ学校行かない?」
「ひぅっ……!」
「やっ……! い、いきなりそんな近づいてこないでよハル……!」
「えっ、もしかして嫌われた……!?」
まるで磁石で反発するように、俺が一歩近寄ると、
昨晩の
とはいえこのままでは遅刻するため、俺はひとまず二人との距離感を探りながら学校へと向かうのだった。
「あれ?
朝の時点でなんとなく思っていたけど、
どうやら聖羅さんは、学校にも来ていないようだった。
「
「いや、聞いてないな……。欠席なんだ。なんで?」
「それは……」
———発情期で性欲が止まらなくて出歩ける状態じゃない……なんて、異性であるハルには言えるはずもない。
たとえ相手がハルであっても、正直にそれを明かしてしまうのは少し可哀そうだ。
「……ちょっと熱があるみたいなのよ」
「そうなんだ……大丈夫かな」
「ま、そう酷くないみたいだし……少し休めば大丈夫でしょ」
「それならいいんだけどね……」
風邪でも引いたのかな……確かに季節の変わり目だし、寒かったり温かかったりで体調も崩しやすいか。
うーん……今日の帰りにでも、見舞いに行ってみようかな。
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