美藍の家で……
「さて、今から学校祭実行委員会を始める」
ある日の授業後、俺と
会議室には各クラスの実行委員が二人ずつ出席しており、多くの生徒達が
「「…………」」
数名の生徒は、
学校祭は10月だから、まだ半年はあるんだけど……この学校は学校祭ガチ勢が多く、より長く準備期間が欲しいとのことで、一回目の実行委員会は4月に行われるのだ。
「2年1組の
自己紹介をし、チラッと
なんとなく気恥ずかしくなり、軽く会釈をして座り直す。
「…………」
隣に座ってる
「
「ふ、普通だと思うけど……」
「そうかしら……」
ジトッとした目でこちらを見てくる
「よし、一通り自己紹介を終えたな。では早速最初の協議なのだが、今回の学校祭のテーマは───」
本番は半年後とはいえ、企画書の提出や予算申請、他クラスとの擦り合わせなどやることは色々ある。
今回の会議では、イベント当日までの日程を確認していくのだった。
「
「うん、
会議が終わって一息、俺と
やっぱりやる気がある生徒が多いからか、なかなかに白熱した会議が終わった頃には、すでに日が落ちかけている時間だったのだ。
窓から見える空は曇っていて、少し肌寒い。
「なんだか雨が降りそうだね……早めに帰ろうか」
「ん……あれ?」
教室に到着すると、その中に人影が一つ。俺と
「遅かったじゃない、ハル」
「
「待ってるって言ったから……こんなに遅くなるなんて思ってなかったけど」
「ご、ごめん……」
「別に怒ってないわよ……ハル、お疲れ様」
そう言って顔を綻ばせた
そして……
「っ……!」
さっきまで会議で俺と一緒にいた
まんまと乗せられた
バチバチと火花を散らす2人。
……頼むから、俺を挟んで睨み合うのは止めてくれ……。
ようやく帰路に着くことができた俺達だったが……
「ちょっと、歩きにくいじゃない。そろそろハルから離れなさい」
「それは私のセリフ……あなたもそんな風に腕を組んでいたら
「それは
俺の右腕は
左手は
「早く帰らないと雨降ってきちゃうかもしれないじゃない」
「それはまずいわね……私は
「気を使ってるように見えて離したいだけじゃない! だいたい───あっ」
ポツッと、顔に一粒の雨が当たる。ようやく春の暖かさがやってきたとはいえ、雨が当たれば当然寒いだろう。
何より、
「ちょっ……ぅわっ!」
「やっ───」
「……冗談じゃなくなっちゃったかも」
なんて考えたのも束の間、あっという間に雨足は強くなり、容赦なく俺達の身体を濡らしていく。
「
「んっ……!」
「えっ……?」
力強く頷いた
以前みたいに荷物を持ってもらって、俺が
君達の戦い、まだ続いてたのね……。
♢♢♢♢
「お帰り……って、あらまぁ、みんなビショビショじゃない! 身体冷えちゃうわ、上がって上がって!」
「いやっ、俺達は───」
「風邪引いちゃうわよ。ほら、いいからいいから!」
「家のお風呂は大きいから3人で入れるけど───」
「いやいやいやっ! 無理ですって!」
「うふふ、冗談よ。
「じ、十分です、ありがとうございます……」
「すみません、お風呂まで……」
「いいえ、家の
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