君たち、欲望に忠実すぎませんか!?
翌朝、少しだけ早く目が覚めた俺は、ぼんやりしたまま真っ先にスマホを手に取ってロックを解除する。
画面に表示されたのは、昨晩
……夢じゃなかったのか。
途中から、どう見ても『チアガール関係ないよね』と言いたいほどに露出が過激になっていって、
いや、
…………すまん、正直好き。
「———いや、写真を見返して何を考えてるんだ俺は……」
だんだん過激になってきた写真に対して、『さすがにそれ以上はダメだ』と注意をしておいて、後でこっそり写真を見返すとか最低だな。
「こんなところ誰かに見られたらまず——」
「何を見られたらまずいの?」
「っ!?」
突然聞こえてきた声に、驚きのあまり俺はビクッと身体を跳ねさせる。慌ててスマホから目を離して確認すると、ベッドの縁に両腕を乗せ、その上に顎を乗せてこちらを見上げる
少しだけ微笑みを湛えた大きな目が、じっとこちらを覗いている。
「い、いつの間にっ!?」
「ついさっきよ。ちゃんと自分で起きれただなんて、偉いじゃない」
「全然気づかなかった……」
「ふふ……ヘビは音を立てずに移動するのも得意だから」
「いや、狙われてそうで怖いわ!」
嬉しそうに笑いながら舌なめずりする
「ところでハル、スマホ見ながらニヤニヤして、何を見てたのかしら? ……もしかして、あたしが昨日送った写真とか……?」
「っ!? いやっ、違っ———」
「体温が0.5℃ぐらい上がったわよ? 相変わらず嘘が下手ね?」
「っ~~!」
くぅぅっ、超精密サーモセンサー
「えいっ♪」
「あっ……!」
隙をつかれ、
俺が制止する間もなく、
「ふふ……ハルったら、やっぱりあたしの写真を見———」
———と、
「ハ、ハル……あたし、これ……下着見えてた……?」
「えっと、その……うん……」
「あっ、うっ……ってことは、ハルは私の下着で———」
「いやっ! そんなことしてないからなっ!?」
「でも、ほら……熱がそこに———」
「違っ———ただの生理現象だからっ!」
♢♢♢♢
「おはよう、
「お、おはよう
「出ましたね
朝からひと騒ぎあったものの、俺と
何だか珍しい組み合わせだ。
「二人が一緒だなんて珍しいね?」
「私は普通に
「捕まえたって……だから
「……
「
「ん、
「何……?」
「昨日の写真、
「使っ———えっ!?」
「だって、
……あの、『可愛い』っていうのは、『エロい』って直接言えないからそう言うしかないんですよ
「そ、それなら私も……先輩も私の身体を見て可愛いって思ってくれたんですよね……? そ、それなら気に入ってくれたってことですよね……?」
いや、間違ってないなこれ……。
「もう、ハルが困ってるじゃない! こんなところで痴話喧嘩していないで、早く学校に向かうわよ!」
「そ、そうだな! 遅刻する前に行こうぜっ……!」
ナイス
これ以上追及されたら、色々とボロが出そうだ!
「……仕方がないわね。でも、
「べ、別にあたしは……あんた達よりも計画的にほしょ───近づこうとしてるだけよ!」
……『捕食』って言いかけたのは聞かなかったことにしよう……。
「……
「いやっ、違っ───」
「っ!? お兄、本当なの!?」
「先輩……まさか、そんな……」
「違うからっ!
「ふふん、だったらどうするのかしら?」
「なんでそこでさらに煽る!?」
「分かったわ。
「……ハル、水着って聞いて、ほんの少し体温が上がったわね? ってことは、水着がいいのね?」
「いやっ、待っ───」
「次は水着で勝負ですか、負けませんよ
「せ、先輩のためなら私も……頑張りますから、楽しみにしててください!」
ど う し て こ う な っ た !
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