自撮りタイム(千夏・杏樹)
「確かこの辺に……あった♪」
その日の夜、帰宅した
これは、以前
中学二年生に上がった頃に辞めてしまったから、もう二年ほど経つ。
「お兄がこれ好きなら、今も続けていれば良かったかなぁ」
オオカミ故、小さいころから凄まじい身体能力を発揮していた
その中の一つにチアリーディングもあったのだ。
見た目も飛びぬけていた
今でこそ『お兄ちゃんが巨乳好き』と知って吹っ切れているから良いものの、当時は周囲よりも成熟した自分の身体を気にしていたから……。
「……二年前だし、着れるはず———」
服を脱ぎ、衣装に腕を通すも…………衣装がつっかえたことに、サァッと血の気が引く
「うそっ、キツい……?」
そんなはずは……確かに体重はちょっと増えてるけど、気にするほどでもないし……いやでも、お兄には
「いや、絶対太ってないから! まだまだ細いところを見せつけてやるんだから!」
しっかりと衣装を着こんだ千夏は、渾身の笑顔とピースでまずは一枚撮影する。
「まぁこの衣装ならこんな感じだけど……うーん、可愛いけどありきたりかなぁ……」
細いのを見せるのなら、もっとこんな感じに……。
ベッドに凭れるように座り、お腹を捲り上げてもう一枚。
うん、どう見ても完璧なくびれ……な気がする。
次は四つん這いで、前のめりに胸元を強調して一枚……む、胸は
ならこうだ!
胸元にカメラを近づけると、谷間の向こうにお腹が見える構図に。
顔は映ってないけど、なんかすごくエッチな感じがしない?
他にも四つん這いのお尻側に鏡を置き、振り向くような構図で撮影してみる。衣装が小さいからか、かなりギリギリなところまで見えてるけど……。
撮影することしばらく。
納得のいく写真が何枚も撮れ、かなり満足だ。
「ここまですれば、お兄も嫌でも意識するでしょ♡」
『いつでも使えるようにちゃんと保存しといてね!』というメッセージと共に、お兄に写真を送っていく。
「ふふ、私に手を出してくるのも時間の問題かなぁ……♡」
♢♢♢♢
「
帰宅した
なぜそんなものがあるのかは……まぁ、趣味である。
でも、それならそれで……
「うぅ……やっぱり恥ずかしいかも……」
あまり着ていなかった間に小さくなっていた衣装は、胸が苦しくて谷間がしっかりと見えてしまっている。
カメラを自分に向けたものの、恥ずかしくなり片手で隠しながら撮影する。
「
メッセージを打ち込み、そのまま送って良いのかと悩むことしばらく。
うんうん唸りながらたっぷり10分ほど悩んだ
「ぁうっ……送っちゃった……」
見てくれるのだろうか。
気持ち悪いとか思われたら……
「っ~~!」
嫌な方向へと思考が行ってしまう
もし
それは怖いけど、どうしても
「っ! 返信来た……!」
彼からの返信を待つこと数十分。
じっと眺めていたスマホに届いた通知にいち早く反応した
そこには、『似合っていて可愛いね』と……
「ふふふ……あぁ、よかったぁ……♡」
もっと
もっと自分を身近に感じてほしい。
もっと自分の身体を……。
「あっ……こんな写真送ったら私……全部見られ……♡」
他の人が知らないトコロまで全部
─────────────────────
あとがき
かなりアレな書き方してますけど、杏樹ちゃんはR18に引っ掛かるような写真は撮ってないですからね! せいぜい下着がちょっと見えちゃったぐらいですからね!
……まぁ
変な想像した人はアウトですよ
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