俺の拒否権は……?
入学してすぐの1年生は校内の案内やオリエンテーションなど、やることは色々あるためすぐに授業には入れない。
俺ら2年生も同じく授業はなく、新しい教科書を受け取ったりするのだが……時間が割りと余るのだ。
この余った時間をどうするのかと言うと───
「さ、まずはクラス役員を決めましょうか」
担任の
雰囲気も体型もふわふわした、優しくて人気の先生だ。
俺と
「ね、ハルは何かやるつもり?」
……そう、今年からは
俺と
「うーん、あんまりやりたくないなぁ……」
「あら、消極的なのね」
「クラス役員って、そのクラスの代表みたいなものだろ? 俺はそんなクラスを引っ張っていくような人じゃないし……」
「……そういう
俺と
「あたしもあんまり、『やりたい!』ってほどでもないんだけど……」
「ふぅん……」
「何か企んでる顔ね?」
「別に何も……
「そうかしら?」
「えぇ、実際に今も周りから視線が集まってるわよ」
いや、最近
「では、学級委員長をやりたい人はいるかしら?」
俺達が話をしている間にも、
「はい」
お手本のような挙手を見せたのは、
「まぁ委員長つったら
「委員長の代名詞みたいになってるしな」
「ま、
「じゃあ、
先生の呼び掛けに対し、クラス全員の拍手が
響く。本人の立候補&満場一致の信任で、学級委員長は
「ま、やっぱり
「去年も学級委員長だったのよね?」
「
「……そっかぁ、ハルは
「えっ」
「あんまり猛禽類と戦いたくないんだけど……」
「待って、何の話!?」
いや、
「じゃあ、次ね。学校祭の実行委員会が2人欲しいんだけど、やってくれる人いないかしら?」
「……私がやります」
手を挙げたのは、なんと
「あら、
「はい……私と
「えっ───」
「あら~、じゃあ
「えっ、あの───」
「くそっ、ミスった!」
「先に手を挙げてればワンチャン
「ご指名かよ
「……いよいよ隠さなくなってきたわね……てぇてぇ……」
なんかもう断れる雰囲気では無いような……。
「ふふ……」
「っ……!」
こうして俺は流されるままに学校祭実行委員会になり、
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