オオカミとウサギの友情は成り立つのか?
「いいよ、
「お、お邪魔します……」
それとも……
「というか確実に、
「あ、やっぱり……?」
「い、いえ、大丈夫ですっ……!」
まぁ家の至るところから
「とりあえず、俺は飲み物用意するよ。俺が好きな紅茶だけど、同じ草食仲間の
「お願いね、お兄」
「んで、部屋に連れていくのは止めてやれよ? 狭い場所でオオカミと一緒とか、生きた心地がしないから」
「分かってるって」
「あと
「もー、分かってるから! 早くお茶淹れてきて!」
「
まぁ、
初めてできた草食動物仲間を気にかけつつ、俺はとりあえず紅茶を淹れにいくことにした。
「
「……あれ? 信じてなかったの?」
「いえ、その……すごく仲が良さそうで、オオカミとリスの関係にはあまり……」
「まぁ兄妹だしね……時々怖がられるけど、向こうも慣れてるし」
「朝一緒にいた、あの先輩達もですか……?」
「
「
「
「ひぇ……で、でも、お兄さんは普通に触れ合っていたような……」
「そうなのよ! いくら
「ひゃうっ……!」
「
俺がお茶を淹れてきたタイミングで、興奮した様子の
とりあえず
「あっ、ご、ごめんね? 元はと言えば、全部お兄が悪いから」
「俺のせいか!?」
「い、いえ! 大丈夫ですっ!」
何を言い出すんだ
……今やるのは止めよう、せめて
「じゃあ俺はこれで。あとは二人で仲良く───」
「えっ……」
俺がそう言って部屋を出ようとすると、
座ったままこちらを見上げてくる少し潤んだ大きな目は、まるで俺を呼び止めるかのような……
というか、『オオカミと二人にしないで』と言っているかのような目だった。
「うーん、よし! 俺もちょっと話に入っていいか?」
「先輩……!」
俺がそう断って
「お兄、なんでそんなに
「しかたないだろ、せっかくできた草食仲間なんだから、できる限りの優しくしてあげたいんだ」
「ありがとうございます、先輩! 頼りになりますね……♪︎」
「むぅぅぅ……」
むくれる
「でも、
「ちょっとお兄!」
「いえっ、その……朝の件もありましたし、申し訳なく思ってる私を気にかけてくれて……私はこんな感じだからずっと友達もいなくて、
「
「もちろん、獣人とか以前に、同じクラスなんだから!」
ちょっとビクッと身体を震わせた
新しくできた獣人仲間とは、俺達も仲良くやっていけそうだ。
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